会社沿革
- 1986年
- 株式会社 小堀鐸二研究所設立(初代代表取締役社長:小堀鐸二)
- 1989年
- 世界初のアクティブ制震の実用化
- 1991年
- パッシブ制震装置ハニカムダンパをシーフォートタワーに適用
- 1998年
- 各種地震動評価技術の開発と実業務への適用
- 2000年
- セミアクティブ制震装置HiDAXを中部電力岐阜支店ビルに適用
- 米国ブラックサンダーにて発破震動による液状化実験実施
- 2005年
- 新型セミアクティブ制震装置HiDAX-eを超高層ビルに適用
- 2009年
- 日本初の風力発電設備の国土交通大臣認定取得
- 日本初の長周期地震動用制震改修を新宿パークタワーで実施
- 2010年
- 南海トラフ巨大地震の長周期地震動評価
- 2012年
- 東京都庁舎の長周期地震動対策としての制震改修設計
- 洋上風力発電設備の国土交通大臣認定取得
- 2015年
- 建物安全度判定支援システム q-NAVIGATOR の実用化
- 2020年
- q-NAVIGATOR 採用建物 累計400棟超え
創設者 故 小堀鐸二 博士

1945年早稲田大学卒業 1962年京都大学教授 1984年京都大学名誉教授 2007年永眠
当社の創設者である故小堀鐸二博士は、京都大学防災研究所教授、同大学工学部教授、国際構造制御学会(IASC)会長、日本建築学会会長などを歴任し、耐震工学、地震工学などの広い分野にわたって、数多くの先駆的な研究を推進しました。
1957年に論文「制振構造に関するーつの試み」を発表。
「実際に役立ってこそはじめて完結するという工学の使命に対する認識」から、1986年に当研究所を設立しました。
世界に先駆けて「制震構造論」を提唱してから半世紀、国内外における多くの制震ビル建設を牽引するとともに、
1994年に設立された国際構造制御学会の副会長、1996年から第二代会長として、国内外の学会の発展にも貢献。
耐震工学、地震工学の発展に果たした役割は計り知れません。
設立メッセージ
-世紀を超えた挑戦と新たな使命(設立20周年のメッセージ)-
実際に役立ってこそはじめて完結するという工学の使命に対する認識から、アカデミックな学究の場を離れて、当研究所を設立して早20年が経過した。今思い起こせばこの20年間、私の中には特に、大学時代の研究成果から発想した「制震構造」の実現に対する強い意志・使命感のようなものが存在していた。幸いにも研究・解析・設計など、夫々の分野を得意とする若手スタッフと協働することができた。今や、次々と建設される超高層ビルにおいて、制震装置がその必須アイテムとして備わっていると言っても過言ではあるまい。
「制震構造」という新領域は、構造物が崩壊しなければよいとした従来の耐震構造のねらいを超越し、構造物の揺れを抑えるという、より高い居住性の次元での新しいニーズに対する解答であった。その開発を進めるにあたり留意したことは、制震装置の開発という行為を単体で捉えるのではなく、震源・波動伝播・構造物と地盤の動的相互作用・複雑な建物の応答までの事象を一貫して検証する、総合的な研究・解析と装置の開発の一体化である。すなわち、地震に対する技術全般を対象とした、総合エンジニアリングというスタンスを規範としたのである。
しかし、大きな地震は未知の要因も多く、発生するたびにハード・ソフト両面の新しい事象を見つけるにつけ、まだまだ研究すべき課題が多いのも事実である。さらなる技術の高度化を図り、防災・減災に寄与することにより、社会へ貢献したいとの熱き思いは未だに減退することはない。
2006年6月
小堀 鐸二